全体をサポートしてくれるっていう上では、「フィナンシャルアドバイザー(FA)」と「仲介会社」に大きく分けられるんだよ。
今回は仲介について説明するね。FAは別の機会で!
目次
そもそもM&Aにおける仲介会社って何?
ありがとう! じゃあ、そもそもM&Aにおける仲介会社って何?
仲介会社って簡単にどんなものが説明するとこういうことなんだよ。
「売り手・買い手双方と契約して、双方に対してM&Aの助言する」会社ってことなんだよ。
仲介会社なくして中小M&Aなし
仲介会社って、中小M&Aの世界では欠かせない存在なんだよ。
それは下の図表を見るとよくわかるよ。
(出所)平成30年版中小企業白書(中小企業庁)
見ればもう一発でわかるよね。
ずっと右肩上がりだよね。
そして、最近はその勢いが増してるでしょ。
この図表は2017年までのデータだけど、ほぼ確実に現在までこの傾向は継続しているはずだよ。
ただ残念ながら、これって大手3社だけのデータなんだ。
中小の仲介会社は推測しかないけど、中小M&Aはすごく流行っているので、おそらく同じように右肩上がりのトレンドを見せているはずだよ。
中小M&Aにおける仲介業務の必要性
へー、確かになくてはならない存在っていう感じだね。
ただね、一つ気をつけておかなければいけないことがあるんだよ。
「利益相反問題」というものがあるんだ。
M&Aに関係なく、仲介って名のつく業務なら共通する問題だけどね。
リエキソウハン?
そう。
簡単にいうと、こういうことなんだ。
仲介会社って、さっき言ったけど、売り手・買い手の双方のサポートを行うよね。
「売り手にとって有利なことは、買い手にとって不利なこと。逆に買い手にとって有利なことは売り手にとって不利なこと。」
そういういう関係にあるのはわかるよね。
その両方をサポートする仲介会社って難しい立ち位置にあるんだよ。
どっちかの方を持つわけにはいかないからね。
確かに、契約して自分のために頑張ってくれると思っていたけど、実は敵だったっていうことになるとわけわかんないことだよね。
その通り。
しかし、中小M&Aにおいて、仲介会社という存在は欠かすことができないことは忘れてはいけないんだよ。
その理由をこれから3つ話すね。
そもそも中小M&A市場は、仲介をベースに拡大してきたってこと
これはまさに先ほど図表で示した通り。
あれで、どれだけ中小M&A市場で必要とされてきたかっていうことが明確だよね。
中小M&Aはそもそも友好的に話が進むってこと
中小企業の経営者のイメージってどんな感じですか?
人情に厚いとか、人と人との付き合いを大切にするとか、そういうイメージが浮かびませんか?
中小M&Aの場合も似たようなことで、売り手vs買い手でドンパチやるっていう感じではなく仲良く検討していきましょうねっていう方がイメージに合っていると思います。
だから、結婚する上での仲人みたいな役割(まさに仲介人)が必要な場合も多いってことです。
売り手・買い手の意向
中小企業の経営者にとってM&Aって普段接することがないから、M&Aはよくわからないっていう方が多いです。
なんとなく、不動産の仲介みたいなイメージで考えている場合も少なくないわけです。
そもそもFAというやり方すら知らない場合もよくあります。
だから、たまに聞く話だけど、そもそも売り手・買い手から「仲介でお願いします」と依頼してくる場合もありますね。
利益相反問題についてはどう考えるべきか?
そうなんだ。
なんとなくわかったけど、さっき言ってた「リエキソウハン」がやっぱり気になるんだけど・・・。
うん、そうだろうね。
けど、これは売り手・買い手が納得しているんだったら、外からどうこういう話じゃないと思うんだよね。
そのために仲介会社がやることは2つあると思うんだ。
1つ目は、売り手と買い手に対して、仲介には利益相反という問題がありますよってことをきちんと伝えた上で契約を結ぶってこと。
売り手・買い手もそういう誠実な仲介会社だったら安心するし、信頼もできるよね。
2つ目は、リエキソウハンにならないように双方の立場に立って誠心誠意サポートすること。
なるほど!
確かにきちんと丁寧に説明してくれたら、お願いするかどうかを適切に判断できるもんね。
まとめ
いかがでしたか?
中小M&Aの世界は仲介会社のサポート抜きには語れません。
だから、後ろ向きに考えるのではなく前向きに受け止めて、どのように仲介会社として振る舞うべきなのかということを考えたら良いのかなと思います。
M&Aをやるときって、一体誰が助けてくれるんだろう?